フランスで人気の職業⑩:「理学療法士」の仕事とは?なり方や資格、収入について解説!

フランスの人気職業ランキングで10位に入った「理学療法士」。医療系資格の中でもワークライフバランスがとりやすく、安定性の高さが魅力です。

今回は、理学療法士のなり方や収入などについてご紹介します。

フランスの理学療法士は生活に根付いた存在

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厚生労働省による2018年の統計によれば、フランスの理学療法士の数は86,459人。人口10万人あたりの人数は100〜150人で、日本の2倍程度の規模です。

福祉大国であるフランスでは、怪我のリハビリだけではなく、産後ケアなどのために理学療法士にかかることが一般的。日本よりも気軽にアクセスできる存在です。

4年制専門学校が主流コース。国家試験を経て理学療法士免許を取得

フランスで理学療法士になるための最もメジャーな方法は、専門学校を卒業すること。全仏に約40程度の学校があり、リセを卒業した後に進学します。

専門学校は以前は3年制でしたが、2017年から4年制に移行しました。学校課程修了後に国家試験を受け、通過することで理学療法士としての国家資格が与えられます。

学校には専門科目だけでなく、経営や法律の授業も

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フランスの理学療法士専門学校では、人体力学、解剖生理学、人間工学、衛生心理学、基礎理学療法学といった基礎科目のほか、経営学や法律などの授業も設けられているのが特徴です。

フランスでは理学療法士資格を持つ人の約8割が開業するため、自営業者としての知識も求められるという事情が背景にあります。

有資格者は1年目から開業可能!高収入を目指すなら大学教員の道も

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フランスの理学療法士には「開業権」があり、国家資格取得後は、1年目から自分の診療所を開くことができます。

アパルトマンの一室で営業できるため開業のハードルは低く、ほとんどの理学療法士は自営業者として活躍しています。

一方で、病院に勤務する人や、大学付属病院の教員になる人もおり、大学教員となった場合は開業するよりも収入が多くなることも少なくありません。

安定した収入と独立性が魅力

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INSEEの統計によると、理学療法士の2019年の平均月収は約27万円程度でした。経験や立地などによって変動はあるものの、おおむね安定した収入を得られることで人気です。

また、開業すれば自営業者として働けるため、職場の人間関係を面倒に感じる職人タイプの人にとっては、単なる収入以上のメリットがあるようです。

ワークライフバランスを保ちながら安定した働き方を求めたい人にはおすすめの職業だといえるでしょう。

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