PACS制度概要:メリット・デメリットや手続き方法も解説!

フランスにおいて、同棲以上・結婚未満の制度として人気を得ているPACS(パックス)制度。いったい、どのような特徴があるのでしょうか?

今回は、PACS制度の概要と、メリットやデメリット等の特徴をご紹介します。

PACS(パックス)とはどんな制度?

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PACSは正式名称をPacte Civil de Solidaritéといい、同性または異性の成人カップルが、「共同生活を営むために締結する契約」で、1999年に可決・施行されました。

INSEEの統計によると、2018年のPACSの締結数は209,000で、結婚数の227,000に迫る数となっています。

成立当初は、安定したパートナーシップ制度を望む同性愛者の声に応えた側面も大きかったものの、2018年の統計では、同棲カップルによるPACS締結数は、異性カップルによる締結数の20分の1以下となっています。

PACSのメリットは?

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PACSは、2者間の拘束力においては結婚よりも緩く、社会的には結婚したカップルと同様の法的権利が保証されます。

具体的には、自由な形式の契約書を作成し、契約者同士が合意することで締結でき、どちらか一方からの通知によって解消することが可能です。

PACSを締結したカップルには相互に相続権が認められ、相続税の優遇も受けることができます。また、子育てに関わる福祉サービスも、結婚しているカップルと同様に受けることができます。

フランスには協議離婚の制度がなく、離婚の際には必ず裁判を行う必要があるため、なんらかの理由でパートナーと一生添い遂げる自信はないものの、税制や相続上の利益を享受したい、というカップルに支持されています。

PACSのデメリットは?

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結婚したカップルには「貞節の義務」が求められますが、PACSを締結したカップルにはありません。

離婚と比べて契約破棄のハードルも低いことから、「パートナーが浮気した結果、一方的に別れを切り出された」という場合にも、対抗措置がとれないというデメリットはあります。

また、基本的に両者の子供としての養子縁組も認められていません。2013年に同性婚が合法化されたことにより、子供を持ちたい同性カップルは、結婚を選ぶケースも増えています。

日本人がPACSを締結する場合の手続き方法

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PACSを締結するには、最寄りの市役所に必要書類を届け出る必要があります。

フランス人同士の場合は、ACTE DE NAISSANCE(出生証明書)とCERTIFICAT DE COUTUME(慣習証明書)を提出しますが、日本大使館ではCERTIFICAT DE COUTUMEを発行していません。

そのため、本籍地で取得した戸籍謄本にフランス語訳を添付することで、CERTIFICAT DE COUTUMEの替わりとするのが一般的です。

パリでは戸籍謄本にアポスティーユの付与が要求されますので、日本大使館で付与の申請を行う必要があります。

詳細は、在仏日本大使館・領事館のウェブサイトでご確認ください。

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